忍者ブログ
それさえもおそらくは平穏な日々Ⅱ
プロフィール
HN:
せんちゃん
性別:
男性
職業:
技術系
趣味:
スポーツ観戦・史跡巡り
自己紹介:
セレッソ大阪サポーター

遠征の合間に各地の
城跡巡りをするのが楽しみです。
カレンダー
08 2017/09 10
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
最新トラックバック
フリーエリア
ブログ内検索
QRコード
(`・ω・')シャキーン!
アクセス解析
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

年末に観てきました。

わずか60年前に、この地で本土を守る為に散っていった2万名の人達の事を、世の中の多くの人達に知ってもらう意味で、とても素晴しい映画だったと思います。

一番恐れていた「アメリカ人監督とスタッフ」=「日本人に対する偏見や誤解の描写表現」がほとんど見られなかったのも良かった。
そして「これがハリウッドだ!」と言わんばかりの迫力のある爆撃シーン。
確かに日本映画で、ここまでの迫力は出せまい。
但し、本当の戦場はこんなものではなかったと聞きます。
島が粉々に吹き飛んでしまうとまで言われた、艦砲射撃・航空爆撃はさすがに撮影するには限界でしょうか。

一番良かったのは、やはり渡辺謙さんの好演ですね。
家族を思う優しさ、今までの軍人に無い合理主義者の知的さ、そしてやはり軍人だという凄み。
彼以上に栗林中将をこれだけの深みのある人物に演じれる役者はいないでしょう。
戦場で生きたいと願う兵士を好演していた二宮和也が演じる西郷は何だったのか?
実際、死際に「天皇陛下万歳」ではなく、「馬鹿野郎!」とこのような戦地に送られた国に怒りを露わにした兵士もいたそうです。
しかし、あまりにも現代人ぽい西郷。
観客を西郷の目で見せるためのそういった演出だったのでしょうか?
そして、中村獅童。
人間の強さと弱さを上手く演じてくれました。
狂信的なまでの思いと、その思いが折れた時の弱さと言うのでしょうか…
ただし、あの高性能地雷(笑)はいただけません。
私は水筒かと思いましたよ。何だかやけに軽そうでした。
実際に20キロの爆薬を抱いて、戦車に飛び込んでいった人達がいた事を、映画でも撮っていただきたかった。
西中佐を演じた伊原剛志も良かったのですが…
実在した人物でその最期は分かっていないのに、あまり話を作り過ぎると、引いてしまいます。
(それを言い出すと、栗林中将も最期は「ラストサムライ」になってましたが)
ただ、西中佐が戦車の車体を埋めて固定砲台として使ってた事まではよく調べたなぁと感心しました。
西中佐がチハ(九七式中戦車)の上に乗って、M-4戦車部隊に突撃したらどうしようかと心配してました。いや、マジで。
日本軍の当時の新兵器・噴進砲まで登場させたのは軍オタへのサービスでしょうか(笑)
加瀬亮演じる元憲兵も、戦場の中で変わる価値観を上手く演じていました。
その最期は「投降すれば殺される」と軍から教え込まれていた事が、あながち間違いではない事を教えていました。
(実際、少数部隊に投降すればこんな事もあったようです。こんな事するのは野蛮な日本兵だけだと思われがちですけれどね)
しかし、アメリカ映画でよく、こんなシーンが撮れたな…監督とスタッフに拍手だわ…あ、監督からして、「これは日本映画だ」って言ってたっけ?

ところで、夜中に日章旗出させたり、恐れ多くも陛下より頂戴した貴重な銃弾を犬に撃つといった場面はこの際、この時代の理不尽だった憲兵の表現と言う事で目をつむりましょう。
ただし、どうしても許せないのは、摺鉢山守備隊が洞窟の中で次々と手榴弾で自決した場面。
まだ戦える五体満足の兵士が自決なんてありえません。
「ほらほら、ハリウッドはこんな特殊メイクも出来るんだよ~」
と自慢こかれたようなグロな死体製造のオンパレード。
他でやってください。
手榴弾自決を軍の命令で行うのは動けない傷病兵のみです。
その辺り、シナリオ変えても表現出来るでしょ?
洞窟も何だか広くて、兵隊は健康そうだしなぁ…

本当にこの映画に心を打たれたのは、これが実話であって、そして映画以上に凄惨な話であった事。

この島を奪われれば、米軍の本土への空襲が容易になってしまう。
少しでも長く踏み止まり、愛する家族のいる日本本土への進攻を1日でも遅らせる決意で勝ち目の無い戦闘に臨んだ栗林中将と兵士達。
もちろん、映画の西郷のように生きて帰りたいという思いの兵士もいたでしょう。
降り注ぐ爆弾の嵐。
糞尿と死体・硫黄ガスと地熱といった劣悪な環境の中で、潜んでいた坑道は火炎放射器で焼き尽くされ、火炎の届かない所には毒ガスで、入口はブルドーザーで塞がれ、頭の上からは削岩機で開けられた穴からガソリンが。
やがて水も払底し飢えと渇きに苦しみ、栗林中将の戦死の後も生き残った日本兵は地下坑道に潜伏し抵抗を続けました。
それは、栗林中将の「無駄な玉砕はするな」「十人殺すまで死ぬな」の言葉を忠実に守っただけではなく、単に「生きたい」「投降すれば殺される」という思いからだったのでしょうけれど。
(最後の日本兵がアメリカ軍に投降したのは終戦から4年後だったと聞きます)

長く苦しい戦いが、映画ではあまりにもあっさりと終った気がします。
この辺りは限られた制約の中での、映画の限界でしょうか?

けれど、今、この映画以上に硫黄島の戦いを伝えられるものを作れる人はいないでしょう。
この映画を観て、少しでも多くの方が60年前に(自分の意思に関係なく)この国を守る為、戦い、そして辛く苦しい思いのうちに、ほとんどの人が亡くなったという事実を知っていただければ良いのではないかと思います。

いや、悪いくせでついついケチつけちゃったみたいですが、良い映画でした。
「父親たちの星条旗」は観てないのですが、DVDが出たらセットで買っちゃおうと思います。
PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT:
PASS: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
参考になりました
ちあき
悲惨なシーンが多いと聞いているので見に行くのを躊躇していましたが、レビューを拝見し、やっぱり見たい! と思いました。
今の平和は多くの方の犠牲によって成り立っているということを、忘れないように…。
2007/01/11(Thu)22:31:04 編集
是非、観てください
せんちゃん
一人でも多くの方に観て頂きたい作品です。
また、感想を聞かせてくださいね。
2007/01/15(Mon) 21:20
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする
≪ Back  │HOME│  Next ≫

[46] [45] [44] [43] [42] [40] [39] [38] [37] [36] [35]

Copyright 航 跡 All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material: Milky Way
忍者ブログ [PR]